
何をするかにかかわらず、私たちの行動の45パーセントは習慣として自動的におこなっているものだからです。だとすれば、自分の人生や目標達成のためにうまく習慣を役立てる方がずっといいですよね。
小さな習慣,p53,スティーブン・ガイズ著,ダイヤモンド社
世の中で成果を上げるためには「継続力」が必要不可欠です。仮に才能があったとしても、努力を継続して磨きをかけないと結果には繋がりません。
とはいえ、なかなか継続できずに悩んでいる方も多いと思います。私も完全な三日坊主タイプで、継続できたことは少ないです笑
そんな怠け者でも、「継続力」を身につけるために「小さな習慣」を活用していくのが良いよーという本のご紹介です。
Contents
小さな習慣とは?
小さな習慣とは、習慣にしたいと思っていること(毎日100回の腕立てふせ等)をもっと小さい形(毎日1回の腕立てふせ)にしたものです。
失敗しようがないくらいの小さな習慣を継続することで、知らず知らずのうちに良い習慣が身についていきます。
冒頭にも書きましたが、人間の行動の45パーセントは習慣でできており、その積み重ねが将来の成功または失敗に繋がっています。
良い習慣を身につけることは、健康・成功にとって必要不可欠な要素です。
小さな習慣は良い習慣を身につけるためのもっとも簡単な方法です。
そんなに簡単な習慣で意味があるの??
とはいえ、腕立て一回のような小さな小さな努力を積み上げていたっていつまでたっても成果は出ないんじゃないか??と思いますよね?
それが、大丈夫なんです。小さな習慣は、脳のメカニズムをうまく利用しているんです。
脳の抵抗のせいで、悪い習慣を捨てられない

脳は、習慣化された行動を変えることを嫌います。一般的な自己啓発本を読んでもほとんどの人が変われないのは、変化を嫌う脳の仕組みが大きな原因です。ごくまれにゴリゴリ自己変革できる人もいますが(笑、ほとんどの人は難しいと思います。
小さな習慣は、そんな凡人であっても自己変革できる良い方法です。そのメカニズムを説明します。
脳の通信チャンネルは神経回路です。この神経回路が何らかの刺激を受けて活性化することで人間は行動へと駆り立てられます。
例えば朝起きたらシャワーを浴びる習慣がある場合、その神経回路は出来上がっています。そのため「目がさめる」が刺激スイッチとなりあとは既に出来上がっている神経回路に沿って、自動的に浴室まで歩いて行ってしまうのです。
良い習慣・悪い習慣を問わず、脳はこのような仕組みで働きます。
つまり習慣を変えるには、身につけたい行動を毎日繰り返して専用の神経回路を作り、それを強化していけば良いということになります。
しかし、そこには脳の抵抗という大きな落とし穴が潜んでいます。
脳は、大きな変化に直面すると快適に感じられる日課へと帰って行ってしまうようになっています。これをホメオスタシスといい、基本的に人間の脳は現状維持をしたがる性質ということです。
そのため、「毎日5km走るぞ!」とか「週に4回はジムにいくぞ!」というような現状からかけ離れた目標はなかなか達成できないのです。
小さな習慣を継続し、こっそりと脳を変えていく
小さな習慣を使うことで脳の抵抗を回避し、良い習慣を身につけていくことができます。
小さな習慣は、とにかく達成可能な目標を立てるので、行動を起こすまでの心理的負担がとても少ないです。腕立て20回だと、めんどくさいなーってなるけど、腕立て1回ならめんどくさいけどそれくらいなら。。。って思えますよね?
このように簡単にクリアできる習慣を続けることで、先に述べた「専用の神経回路」を作っていきます。それも脳がホメオスタシスを発揮するほどの大きな変化ではないので、抵抗感が非常に少ないのです。
とにかく簡単な習慣を極力1日も欠かさずに行なっていくことが重要です。
新しい習慣は平均66日で身につく
著者によれば、習慣づくりにかかる日数は平均66日ということです。もちろん、人や習慣の内容によってばらつきはあり、著者自身は18日から254日とばらつきがあったとのことです。
小さな習慣を始めたら最低でも上記の期間は継続する必要があります。その間、特に習慣の内容をグレードアップしたりする必要はありません。とにかく新しい神経回路を作るということが主目的であることを忘れないようにしましょう。
習慣になった兆しは、抵抗感が薄れること
新しい習慣が身についた兆しは、抵抗感が薄れることです。完全に身につくと抵抗感どころか脳が励ましてくれるような状態になります。
どか食いしてしまう人は、ダイエットのための運動をしようと考えた時より食べようと考えた時の方が楽しい気持ちになりますよね?w これが脳が励ましている状態です。この状態が小さな習慣を行おうとしたときに起こるようになってきます。
抵抗感がなくなれば、習慣化されたといえます。そうなってしまえばもう別のものに注意を向けても大丈夫ですし、必要であれば習慣の内容をグレードアップしていってもOKです。
*習慣をグレードアップする際は、あくまでもボーナスとしてその日だけ追加する感覚で行なってください。小さな習慣の内容自体は変えないように。
モチベーションに頼らない
新しい習慣を身につける際、モチベーションに頼るのは非常に危険です。なぜなら、モチベーションはその日の体調や精神状態によって大きく変わってしまうものですし、日に日に減退していくものだからです。
自己啓発本を読んで「よしやるぞ!」となっても、1週間、2週間と立つうちにこの気持ちは薄れていきます。著者はこれを「熱意減退の法則」と呼んでおり、人間の性質のようです。
そのため、モチベーションや意志に頼らずに、達成可能な簡単な習慣を淡々と継続していくことが重要です。
メジャーリーガーのイチロー選手も「トレーニング」「ストレッチ」「マッサージ」など、良い習慣を機械的に継続する力がずば抜けていたからこそ、あれだけ長期間プレーし続けることができているんです。
我々も、自分にできる小さな習慣をコツコツ継続することから始めましょう。
小さな習慣は多くて4つまで!
小さな習慣は多くても4つまでにするべきとのことです。簡単な課題であっても10個20個となるとそれは大きな変化になってしまい、脳の抵抗感が大きくなって継続が難しくなります。
著者は多くて4つ、できれば1〜2つを推奨しています。
私も小さな習慣を継続中です
私が行なっている小さな習慣をリストアップします。
- ジョギング10m(現在は30分まで進歩)
- 腹筋ローラー1回(現在は5回まで進歩)
- ブログ1日50文字(試行錯誤中w)
上記の習慣を継続中です。この中だとジョギングはすでに3ヶ月くらい続いています。30分実施していますが、あくまでも目標は10mのままにしております。10m走った時点でクリアですw。それ以降はおまけ感覚。
冒頭にも書きましたが、私自身は継続力が全くないタイプです。そんな人間でも小さな習慣で少しずつ良い習慣を継続する力がついてきています。継続力がなくて悩んでる方は、ぜひ試してみてください。